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手洗いとうがいについて

咳やくしゃみの時に、手やハンカチ、服の袖などで口や鼻を覆う「咳エチケット」と並んで感染予防の基本となるのが「手洗い」です。外出やトイレの後などでせっけんによる手洗いやアルコール消毒が推奨されています。

アルコールはコロナウイルスの表面を覆う「エンベロープ」という膜を壊し、ウイルスを死滅させます。しかし、現在はアルコール消毒剤が品薄になっており手に入れにくい状況ですね。

そこで知っておきたいのは、せっけんによる手洗いでもアル コール消毒でも基本的には効果は同じであるということです。実際に、界面活性剤( いわゆるせっけん) はコロナウイルスに有効だと言われています。「心配だからといって念入りにせっけんによる手洗いとアルコール消毒を何回も同時に行う」ことは手荒れにつながることがあるため避けた方がよいでしょう。

世界保健機関(WHO)もせっけんによる手洗いと消毒を何回も同時に行うことを推奨していません。手荒れの状態になると荒れた場所に細菌が増殖しやすくなってしまいます。その手が触れた場所から周囲に感染を広げる恐れがあります。

かける時間も長いほど良いというわけではありません。「アルコール消毒時間が15秒でも30秒でも効果は変わらない」という報告もあります。

米疾病対策センターも「せっけんによる手洗いもアルコール消毒も目安は15秒」としています。手荒れが気になる方は、ハンドクリームなどを使って手の健康を保つようにケアしましょう。

うがいの効果も気になるところですが、WHOは「感染症を予防できない」としています。感染を防ぐ明確な根拠がないという理由からです。

しかしうがいを推奨する専門家も多いようです。「うがいをした人はしていない人に比べて風邪にかかりにくい」という報告もあります。のどの原因ウイルスが洗い流されるのではなく、感染を助ける成分などが口の中から除去できるためと考えられています。

うがいは口の中を清潔に保つためにも大切です。特に高齢者になって飲み込む力が弱まると、口の中に汚れがたまりやすくなります。そして気道に食べ物と一緒に細菌があやまって入ってしまい肺炎になることもあります。

新型コロナウイルスの直接的な感染防止対策にはならなくても、風邪を防げるだけでもうがいの恩恵はあります。手洗いやバランスのとれた食事などと合わせてうがいを習慣付けることで感染症にかかる確率を下げるようにしましょう。

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